2019年1月23日投稿 → 2020年09月08日更新
今回は契約金(前払金)について書きたいと思います。
前回の記事はこちらからどうそ。
お金の話は興味深い人も多いかと思いますが、一方では一番ややこしい部分でもあると思いますしトラブルになりやすい部分です。
あまり細かくつまらない話にならないように、なるべくタマホームと交わす契約書の内容に触れつつ解説を交えながら書いていきたいと思います。
なお、契約書の約款が変わっている場合もあると思いますので契約前には目を通して変更がないか必ず確認してみてください。
では本題です。
タマホームの契約では契約の時に払うお金のことを契約書上で「契約金」と表現し、その支払いは必須になっていました。(多分今も同じ?)
契約書の約款第6条に記載があります。(4年前のものです。)

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そして、契約約款の第6条第1項では、100万円が契約金の額とされていますが、第6条第2項では「前項の規定にかかわらず・・」と実際にはいくらでもよいという内容になっています。
要は100万円だけど無理なら100万円より少ない合意した額でいいですよという内容で実際にそういうケースが多いというのが実態です。
現に我が家についても支払ったのは20万円でOKでした。
この部分について自己資金で出す人は問題無いと思いますが、借り入れを利用する場合には計画的に準備しておきましょう。
そしてこの契約金については、上限額や支払い時期などに法令上は厳格な取り決めがありません。
なのであくまで相手との合意に基づいて支払うものになりますのでチェックしておくべきことを解説します。
ここで確認(注意)しておくべきことがあるので、もう一度約款を見てみましょう。

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第6条第1項に「この金銭は解約手付としての性質を有しない・・・」と書いてあります。
本来契約手付であるとすると、解約のためにその支払った額を放棄して解約するということになりますが、そうではない(解約手付としての性質を有しない)と書いてあるので契約の証としての支払いとなります。
なので契約上での解釈でいうと、契約を解約する場合の取り決めについては第33条の第1項に記載のとおり「受注者の損害を賠償したうえで・・」とあるとおりタマホームが費やした経費については賠償という形で契約金から実費相当額が差し引かれることになります。

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これについては、双方の合意のうえで交わした契約となりますので、このことを認識しておく必要があると思いますので契約の際には注意してください。
そして賠償の内容としては、着工前と着工後によって内容が分かれます。
・着工前・・・事前の調査や申請などの実費、基本設計、実施設計料など
・着工後・・・着工前の実費、工事監理料、工事の出来高部分など
・工期が半分以上経過している場合には、代金の30%分を上乗せ
ということが書いてありますというだけの内容ですが、ちょっと迷っているという状態で契約する場合には、そのあたりを考慮して交渉しておきましょう。
私の場合も20万円で支払いをしたと前述しましたが、契約までの打ち合わせなどの人件費やトミカのおみやげなどの経費など実際に要したコストとして相応しい額であると判断したのが理由です。
営業さんも親身な人から適当な人までピンキリですので適当な事いって契約させようとする場合には、持ち帰った方がいいかもしれません。
説明したとおり契約金を支払うことに合意し、かつ、解約の場合は実費分を賠償するということを了承して契約したという形になりますが、心情的には大なり小なりそれなりの金額が実費として返ってこなくなるのはどうなのかなぁという感じにも思えます・・・。
法律論でいうと契約書にサインする側の問題もありますので文句の言えない状況であるともいえるかもしれませんが、間取りの打ち合わせなどは人それぞれ回数も時間も違いますし、基本設計などについては結構グレーな部分もあるので、いざという時のために契約前であっても打ち合わせ内容や日時などのやりとりは必ず記録しておきましょう。
過去記事でも書いています。
なので、個人的には第6条第2項の規定によって可能な限り少額で手付金を支払うことが施主側のリスクヘッジになると考えています。
あと余談になりますが、建売や土地売買などであれば、宅建業者(不動産仲介業者)が一般の人に売る場合には、宅地建物取引業法が適用されて代金の2割までという決まりがあります。
注文住宅の場合には、請負契約になりますので、この規定は適用されません。
タマホームも宅建業を行っていますので、工事の請負契約と業者の仲介による土地建物の売買の際はその違いに注意しましょう。
そもそも契約の約款の表現がわかりにくいと思っています。
第6条第2項で「前項の規定にかかわらず、この金額よりも少ない額を契約金として工事請負契約書に記載した場合は、この限りではないものとします。」とありますが、つまりは、「工事請負契約書に記載した場合」なので手書きの契約書でもない限り契約書の作成(交付)前に事前にこの契約金の額を協議することになります。
つまり今回このブログで書いた内容を営業さんがやりとりの中で伝えるはずであるということになりますし、伝えるべきことだと思います。
そして施主側も理解したうえで額を決定して契約するという状況はなかなか難しいと思います。
一方で施主側は何もわからないという人も中にはいると思うので、そこに目線を合わせた約款にしてあげるべきではないのかなと思っています。
ゴチャゴチャして余計わかりにくいよ!って内容になってしまっていたら申し訳ありません。
まずは、家づくりの最初の一歩である契約金(前払金)の特徴とポイントを説明したかっただけなのですが書けば書くほど長文になってしまいました。
これからもお金の話は、ほかのタマホームブログなどではあまり書かれていない角度から説明して行きたいと思います。
では、よい家づくりを。
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前回の記事はこちらからどうそ。
コメント
コメント一覧
差し引かれますよ。
参考までに最後の手続きの段階で諸々精算がある場合には契約を変更することもあります。