見積書、設計図書の仕組みと見分け方のポイント_1

マイホームの取得に際して住宅などの建築というものに初めて触れるという方も多いと思います。

その時に施主として一番といっていいほど検討するのが「お金」の話。

住宅の建築にかかる「お金=工事費」としてその内容が記載されているのが「見積書」です。

今回はその見積書について施主が覚えておいた方が良いと思う仕組みと見分け方のポイントについて書いてみたいと思います。

◇◇ もくじ ◇◇ 

■見積書の役割と決まり事
■見積書の実態
■見積書の内訳の傾向
■見積書、設計図書の仕組みと見分け方のポイントまとめ



実際には、業者さんによって見積書と言わずに積算内訳書や設計書という場合もありますし、図面などと併せて必要な書類をまとめて設計図書という場合もあります。

今回はこれらを全て見積書として表現しますので、見積書と呼ばない業者さんとのやりとりの場合には置き換えて下さい。

この見積書についてはハウスメーカーや工務店など業者さんによって結構バラつきがあります。

なので同じに条件で比較するのが難しく、表現が同じでも含めれているものが違ったりするので注意が必要です。

ちなみにこの見積書については、なるべく内訳が分かりやすいようにしなけれならないという努力義務があります。

そして見積書については契約が成立するまでに交付しなければならいという決まりがあります。

といっても、見積りをしないような会社とは契約をしないとは思いますが・・・。

建設業法<抜粋>
(建設工事の見積り等)
第20条 建設業者は、建設工事の請負契約を締結するに際して、工事内容に応じ、工事の種別ごとに材料費、労務費その他の経費の内訳を明らかにして、建設工事の見積りを行うよう努めなければならない。
2 建設業者は、建設工事の注文者から請求があつたときは、請負契約が成立するまでの間に、建設工事の見積書を交付しなければならない。



この見積書の中身については、その内容に明確な取り決めがありません。

というか、「基準はあるけど決まりが無い」というのが実態です。

なのでこれ以上強制力が無いので業者さんによってザックリ「一式」という内訳を多用する場合もありますし、細かく内訳を積み上げている場合もあったり様々です。

しかしながら傾向がありますので、ちょっと触れておきたいと思います。

耐用年数と使用可能年数の違い


一例ではありますが、見積書の内訳を表示してみました。

内訳には1次単価、2次単価、3次単価や大分類、中分類、小分類というように段階別に記載されたりしますがここでは大きな分類のみで例をあげてみます。


下の例1については、公共建築工事積算基準に準じて積算される場合に用いられる表示形式です。

1棟1棟がオリジナルの完全な自由設計の家を手掛ける工務店やビルダーなどの場合で工賃や材料などを1つ1つ積み上げて工事費を算出する場合に使ったり、設計事務所などが場合に利用することが多い形式です。

また、公共工事も民間工事も行う会社などでも用いられます。

積算のルールも決められているので公正性も高くチェックもしやすく、もっともオーソドックスで基本形となる内訳になります。

【例1】
1. 直接工事費
 1-1.建築工事
 1-2.機械設備工事
 1-3.電気工事
2. 共通仮設費
3. 現場管理費
4. 一般管理費
5. 発生材処分費
6. 消費税

例2と例3はパッケージ化されたハウスメーカーなどで用いられます。

この場合は決められた1.の建物本体工事の単価に床面積などを掛けて、選んだ設備やオプションなどを足し上げて工事費が算出される仕組みです。

この内訳の名称などは各社それぞれで、費用の中に含まれているものが違うので確認が必要です。

ちなみに例3はタマオームの見積書の内訳になります。

【例2】
1. 建物本体工事
2. 設備工事
3. 外構工事
4. その他工事
5. 諸経費
6. 消費税


【例3】
1. 本体工事
2. オプション工事
3. 付帯工事
4. 必要費用
5. 諸経費
6. 産廃処理費
7. 消費税




それぞれに見積書の内訳の構成がバラバラであるこがわかって頂けると工事費をチェックする場合に役に立つと思います。

特によく広告で見る「坪単価〇〇円」というのは本体価格のみなのか、本体価格にどの範囲までの費用が含まれているのかチェックする必要があります。

そうすることで実際建てるまでにかかる費用が高いのか安いのかパフォーマンスが良いのかなどがより見分けやすくなると思います。

ということで今回はここまでです。


最後までお読み頂きありがとうございます。



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